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大阪
14
nov

一事が万事

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こんにちは、開発部CTOの松尾です。

私事ではありますが、先月長崎の五島列島に家族で帰省かねて旅行に行ってきました。上五島という、だいぶ静かな場所に行ってきましたが、そこの食事のうまいこと!肉も魚も絶品でした。景色も最高でした。
関西->福岡で私の実家->五島と大移動となり、日程がタイトではありましたが、充実した旅行でした。息子も思い出を楽しそうに語ってきたのでとてもいい経験させてあげられたのかな、とうれしく思っています。

私は訪れるのは初めてだったのですが、離島は都会や本土の田舎とも違う、独特のゆったりした時間間隔があるように感じました。そして、上五島は港周辺以外は過疎化が進んでいるらしく、きれいなんだけどどことなくさみしい雰囲気もあり、島をドライブしているとき、なんとなくしんみりした感情にもなりました。こういうのはちょっとした建物の雰囲気や植生などから伝わるものなのか、映像などだと全くわかない感情でした。


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「雰囲気からいろんなことを感じ取る」ということに関して、昔から親に言われていたことで最近よく頭に浮かぶ言葉があります。「一事が万事」という言葉で、子供の頃「あー、今回忘れてた、次から気を付ける」といったときに怒られながら言われた記憶が多数あります(笑)。

このことわざの辞書的な意味は「わずか一つの物事から、他のすべてのことを推し量ることができる。一つの小さな事柄の調子が他のすべての場合に現れる。」です。
子供のころはこういうことを言われるたびに「うっかりやっちゃっただけなのになぜこんなに言われるのか、意味わからん」と思ってて、それが無意識に出てまた喧嘩になるということを繰り返していましたが、開発チームをまとめる仕事をやっていく中、この歳になりようやく真意に近づけたのかな、と感じています。

真意はおそらくシンプルなもので、人間はちゃんと準備すればあるキャラクターを演じることはできるけど、それを24時間365日続けることは不可能で、何か急に起こった時/気が抜けたときに素の自分が出てくるよ。そして残念ながら、本当に難しい問題にぶつかると演じる余裕がなくなって素の自分が出てくるからいろいろ崩れるよ。だから演じるレベルを上げるのではなく素の自分を見つめなおし、アップデートしたほうがいいよ、ということなんでしょう。

システム開発では「コードレビュー」と言って、開発者が作ったプログラムの中身をほかの開発者が読んで、問題がないか確認する制度があるのですが、レベルが高い人とまだまだの人の差はこういうところで特に感じています。
レベルが高い人のプログラムは「誰の為に、どういう価値を提供したいの?」「皆にとって資産となるコードはどんなコード?」のような問いが裏にあるので、プログラムやその説明文章を軽く読むだけで想いが伝わってくることが多いですし、品質もとても高いです。しかし、まだまだの人はたとえコード自体は90%近く同じであってもこういう問いが裏にないので、結果として「仕事の雑さ」みたいなものを感じてしまいます。
そして、困難なプロジェクトになると前者は手を変え品を変え場合によっては後退してでも何とか道を開き、後者は同じことを思考停止で繰り返すか、やりつくしてないのに諦めるケースが非常に多かったです。

たぶん、どんな仕事であっても前者のような方が「すごい人」なのでは?とも思っています。せっかく仕事するならこっちでいたほうが素敵ですね。

もしこういうとらえ方が誰かの助けになればとてもうれしいです。そして、こういう「素」が見える旅行はやっぱり楽しいものですよ。