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東京
8
dec

正しく伝えるためには

20201207-2

こんにちは。
東京開発部のチョウです。

12月になり、だんだんと寒さが厳しさを増していますね。
先日、群馬県の谷川岳に登りました。
頂上の景色がとても綺麗でしたので、シェアします。
20201207-1

 

話は変わりますが、この間、とあるニュースを耳にしました。
「外国人在留資格」を申請する時、記入しないといけない書類に日本語版と英語版があります。
制度として、どちらを使って記入しても構わないそうで、
日本語が苦手な人にとってこの制度は凄くありがたいです。日本のおもてなし精神を感じます。

その書類には日本語で「在日親族及び同居者」を
or co-residents(在日親族もしくは同居者)」と翻訳してあるんですが、
調べたところ、「及び」は英語にすると、「or」ではなく「and」の意味になるはずです。
普通はこのような小さな違いは何の問題もないでしょう。

しかし、フィリピン国籍の女児(8才)の母が、
日本語が十分理解できないため、娘の永住許可申請書を英語版で記入した時、
本来は別居中の娘の父のことも記入する必要がありますが、
Family in Japan or co-residents」という記載を見て、記入しなかったそうです。

当時は何の問題なく、女児の永住許可が下りました。
けれど、約6年後の182月、女児は入国管理局から
「不法滞在の父の存在を隠していた」として在留資格を取り消されたそうです。
この件は未だに女児の母が、国に対して訴訟をしているとか。

私も外国人ですので、日本語の単語の読み間違いで起こったエピソードを紹介します。

例えば、皆さんは荷物に「天地無用」というシールが貼られているのを見たことがあると思います。
最初、これは「どちら側を上下にしても問題ない」と思っていましたが、
実は「上下を逆にしてはいけない」という大間違いをしていました。
(幸いにもその時の荷物に影響はありませんでしたが)
似ている言葉で「心配無用」という単語がありますよね。
この「心配無用」と「天地無用」の「無用」は同じ意味だと捉えていたのです。

もう一つ、エピソードをお話します。「土足厳禁」です。
初めて日本に来た時、借りたマンションの玄関に「土足厳禁」の紙が置いていました。
その時、土足を「裸足」と同じ意味だと思って、わざわざ靴を脱がずに入りました(笑)。

当然ですが、日本人だと理解できることでも
私たちのような外国人では理解できない、間違えて解釈してしまうことがいくつもあります。
でもこれは、日本人と外国人の間にだけ起こる問題ではないと思います。
日本人同士でも、会話の中で相手が分かっている前提で話を進めてしまい
トラブルを起こしたり、誤解を招いたりする場面を見かけます。

「正しく伝わっているだろう」ではなく「正しく伝えるためには」という考えで
丁寧にコミュニケーションしていきたいですね。

このようなエピソードがあればまた皆様にシェアします。
お楽しみに。